防災・災害対策

共働き家庭の防災準備|昼間に子どもがひとりでいるときの対策とは?

gonzo

共働き世帯が増加する中、地震や水害などの災害が**「子どもが自宅で留守番している時間帯」に発生する可能性**が高まっています。

特に小学生以下の子どもが一人で過ごしている状況では、

  • 緊急時の判断ができない
  • 避難行動を起こせない
  • 親と連絡がつかない
  • 火の元やガス、水の管理ができない

といった複数のリスクが重なります。

本記事では、“昼間に子どもだけ”というシチュエーションに備えるための防災術を詳しく解説します。

この記事を書いた人>
シャア

学生時代から防災や災害対策に強い関心を持ち、20年以上にわたり情報を収集・整理。防災訓練のボランティア経験や、災害時の避難準備を日常的に実践してきた「防災オタク」。最新の防災グッズや自治体の防災計画まで幅広く研究し、実生活に役立つ防災知識をわかりやすく伝えています。


共働き家庭の実態|“親がすぐに戻れない”という現実

● 統計で見る共働き世帯の増加

年度共働き世帯割合(全体比)
1980年約35%
2000年約50%
2022年約70%(※厚生労働省調査)

共働きがスタンダードとなった現在、日中に子どもだけが在宅するケースは珍しくありません。


災害発生パターン別の危険シナリオ

● 地震が起きたとき(放課後・在宅中)

  • 家具が倒れてくる/避難経路がふさがれる
  • 火災が発生するも消火できない
  • 連絡がつかず親が安否確認できない

● 豪雨・台風・津波などの水害時

  • 学校が早く終わり、帰宅後に警報が発令
  • 避難勧告が出ているが、子どもが判断できず家にいる
  • 水位上昇で自宅孤立の可能性も

子ども自身ができることを増やす「教育と練習」がカギ

● 年齢別に考える防災教育

年齢指導内容の目安
小学校低学年(1〜3年)「頭を守る」「逃げる」「知らない人に頼らない」など基本動作
小学校高学年(4〜6年)「ガスの元栓確認」「119・110への電話」「避難所への移動」などを指導可能
中学生以上家の防災用品の使用方法や、近隣の避難ルートを自分で判断させる訓練も◎

● 週1回の“もしもシミュレーション”がおすすめ

  • 合言葉で「今、地震が起きたら?」を問いかけ
  • 火の元確認、避難ルートを一緒に歩く
  • 通話できない時の「連絡カード」を練習して使う

自宅でできる防災準備|親がいなくても“生き延びられる”家にする

● 子ども用防災バッグの中身(玄関に常備)

グッズ用途
飲料水500ml×2本最低24時間分の水分補給に
カロリーメイト・クラッカー等食べやすく、手が汚れないものを選ぶ
ラジオライト手回しタイプが便利。スマホ充電可タイプも◎
ホイッスル・ミニ懐中電灯避難時に自分の存在を知らせるために
タオル・下着・靴下着替え1回分を圧縮袋で保存
家族の連絡カード・避難所MAP「電話が通じない時に見る紙」形式でまとめる

親がやっておくべき“6つの事前準備”

1. 子ども用の緊急連絡カードの作成

内容に含めるべき情報理由
フルネーム(ふりがな)避難所や第三者が確認しやすい
保護者の携帯番号・勤務先番号どちらも記載。LINE IDやメールも可
親族や近隣支援者の名前と連絡先連絡がつかない場合の代理連絡用
持病・アレルギー・薬の情報万が一の救護活動時に役立つ
避難所の名前と地図どこに行くべきかの明確な指示を記載

→ ラミネート加工 or 透明ケース入りにして防災バッグやランドセルに


2. 自宅内の「安全エリア」を設定

  • 子どもがすぐに逃げ込める、倒れてくるものがない部屋を1つ作っておく
  • ベッド・棚・テレビなど大きな家具はL字金具やストッパーで固定
  • 台所・玄関・階段付近など、避けるべき危険ゾーンも一緒に確認

3. 家族内で「避難ルール3原則」を決める

  1. 逃げる判断は“迷ったらGO”(子どもの判断を尊重)
  2. 避難先が分からないときは“公園”で待機(避難所に近い開けた場所)
  3. 親とは“先に連絡”せず、“避難→その後連絡”が原則

4. 通信手段が途絶えた場合の対応策

通信障害時の選択肢説明
LINE通話・ビデオ通話通話がNGでも使えることが多い
災害用伝言板171音声登録型。子どもが使うには事前練習が必要
SNSへの投稿(非公開・限定公開)“安否確認専用投稿”を家族内だけで行う設定を作っておく

5. 学校・学童との連携・確認すべきポイント

  • 緊急時の引き取りルール(誰が迎えに行けるか)
  • 学校⇔家庭の連絡手段(メール・電話・アプリ等)
  • 下校途中の災害を想定し、自宅までの避難ルートを一緒に歩く

6. 家庭内で「避難訓練デー」をつくる

  • 年に1〜2回、実際に「防災バッグを背負って玄関へ避難」練習をする
  • 「今日は“想定地震”だから、何をする?」と子どもに考えさせる訓練
  • 非常食や保存水を実際に使って食べてみる機会に

被災者の声|「共働き世帯で起きた災害時のリアル」

● 東日本大震災(2011年)・小学4年生の子どもを持つ母

「職場が遠くてすぐには帰れなかった。でも、子どもが防災バッグを持って避難所に行けていた。前に一緒に歩いて確認しておいたのが本当に大きかった」

● 熊本地震(2016年)・共働き家庭・小1の男の子

「習い事先で地震が起きて、スマホが使えずパニックに。でも、紙の連絡カードを見た人が親に連絡してくれた」


まとめ|「親がいなくても生き延びられる準備」が家族を守る

共働き世帯にとっての防災対策は、
「子どもが一人でも、自分で命を守る力を身につけられるようにすること」。

そのために必要なのは、

  • 子ども自身への教育と訓練
  • 家族内での役割分担と明確なルール
  • 通信・物資・移動手段など多重的な備え
  • そして、“不安を減らす環境づくり”

「まさか今日、災害が起きるなんて」
そうならないように、“今日、備える”ことが最大の防災になります。

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