売る・貸す・活用

空き家対策モデル事業、令和8年度は36件採択|応募117件・採択率30.8%、新しい住まい方への活用が最多

空き家対策モデル事業、令和8年度は36件採択|応募117件・採択率30.8%、新しい住まい方への活用が最多
gonzo
ごんぞう
ごんぞう

「空き家対策モデル事業」は、所有者個人ではなく、NPOや民間事業者の取り組みを国が直接支援する、少し珍しいタイプの制度です。令和8年度の採択結果に加えて、国土交通省が公表した評価委員会の講評や採択事業の一覧まで読み込み、どんな提案が選ばれたのかを整理しました。

国土交通省は令和8年7月8日、令和8年度「空き家対策モデル事業」の採択対象を決定し、公表しました。この事業は、空き家の所有者個人が申請する補助金ではなく、NPOや民間事業者等の創意工夫によるモデル性の高い空き家対策の取り組みそのものに国が直接支援を行うものです。この記事では、報道発表資料と、別添の「採択事業一覧」「応募状況及び評価委員会による評価の概要」「事業の概要」(いずれも国土交通省)をもとに、結果と傾向、評価の観点、個別事業の例を整理します。

作成日:2026-10-02
更新日:2026-10-03

「空き家対策モデル事業」の概要:対象・補助率・募集

国土交通省の資料によると、この事業は「NPOや民間事業者等の創意工夫によるモデル性の高い空き家の活用等に係る調査・検討等や改修工事・除却工事等に対して国が直接支援し、その成果の全国展開を図る」ことを目的としています。支援の対象は空き家の所有者本人ではなく、空き家対策に取り組む事業者・団体側です。

項目内容
補助事業者NPO、民間事業者、地方公共団体 等
提案の区分ソフト事業(事業スキーム構築、普及啓発、体制整備、調査検討など)/ハード事業(改修工事・除却工事・土地整備の技術や工法などにモデル性があるもの)/ソフト・ハード事業(両方を行うもの)
対象となる取組5つのテーマのいずれかに該当する取組。原則、市区町村の空家等対策計画に沿って行われる取組が対象
補助率調査検討・計画策定・普及広報等:定額/空き家の改修工事(設計費等を含む):1/3/空き家の除却工事(設計費等を含む):2/5/除却後の土地整備:1/3
募集期間令和8年4月20日〜5月20日
採択結果の公表令和8年7月8日
補助率のイメージ(国の負担割合) 調査検討・計画策定・普及広報等 定額 空き家の改修工事(設計費等を含む) 国 1/3 残り(補助率以外の部分) 空き家の除却工事(設計費等を含む) 国 2/5 残り(補助率以外の部分) 除却後の土地整備 国 1/3 残り(補助率以外の部分)

図:令和8年度の補助率(国土交通省「空き家対策モデル事業」別添資料をもとに作成。補助対象となる経費の範囲は募集要領等で定められます)

テーマの構成は年度によって変わっています。令和5年6月の同省資料(空家法改正に関する補助制度の説明)に載っている募集内容は3テーマでしたが、令和8年度は5テーマになっています。令和5年度の資料と比べると、「AI・デジタルなど新技術の活用」(テーマ4)と「相続空き家の急増を見据えた既成住宅地の再編」(テーマ5)が、独立したテーマとして設けられた形です(途中の年度の募集内容は本記事では確認していません)。なお、国土交通省の資料では、空き家対策モデル事業は「令和5年度〜令和8年度」の事業として整理されています。

令和8年度の結果:117件の応募に36件が採択

国土交通省の発表によると、令和8年度は117件の応募に対し36件が採択され、採択率は約30.8%でした。提案の区分別では、次のとおりです。

提案区分応募件数採択件数採択率
ソフト事業93件28件約30.1%
ソフト・ハード事業24件8件約33.3%
合計117件36件約30.8%

応募・採択を事業地域別に見ると、応募は関東が40件(全体の約34%)で最多、次いで近畿が22件でした。採択件数は関東10件、近畿8件、東北と中部が各5件、北陸が4件の順です。

事業地域応募件数採択件数採択率
北海道3件1件約33.3%
東北10件5件50.0%
関東40件10件25.0%
北陸7件4件約57.1%
中部9件5件約55.6%
近畿22件8件約36.4%
中国4件1件25.0%
四国3件1件約33.3%
九州9件0件0.0%
全国・複数地域10件1件10.0%

北陸・中部・東北は採択率が5割を超えていますが、応募数が少ない地域では1件の増減で採択率が大きく動くため、地域ごとの優劣を示す数字とは言えません。

テーマ別の応募・採択状況

この事業では、あらかじめ5つのテーマが設定されています。テーマ別の応募・採択件数は次のとおりです。

テーマ応募採択採択率ソフト型(応募→採択)ソフト・ハード一体型(応募→採択)
1:官民連携による独創的な空き家に関する相談対応の充実16件5件約31.3%14→42→1
2:空き家に関連する新たなビジネスモデルの構築42件11件約26.2%32→910→2
3:新たなライフスタイルや居住ニーズに対応した空き家の活用等30件12件40.0%20→810→4
4:空き家に関する新時代のインフラ整備とAI・デジタルなどの新技術の徹底活用22件6件約27.3%21→51→1
5:今後の相続空き家の急増を見据えた実態把握・将来予測を通じた多主体連携による既成住宅地の再編等の試行7件2件約28.6%6→21→0
テーマ別の応募件数と採択件数 応募 採択 ①相談対応 採択率31.3% 16 5 ②新ビジネス 採択率26.2% 42 11 ③居住ニーズ 採択率40.0% 30 12 ④AI・新技術 採択率27.3% 22 6 ⑤相続空き家 採択率28.6% 7 2 単位:件(テーマ名は省略表記)

図:テーマ別の応募・採択件数(国土交通省「応募状況及び評価委員会による評価の概要」をもとに作成)

応募数が最も多かったのはテーマ2「新たなビジネスモデルの構築」(42件)ですが、採択は11件でした。一方、テーマ3「新たなライフスタイルや居住ニーズに対応した空き家の活用等」は30件中12件が採択され、採択件数・採択率(40.0%)ともに5テーマで最も高い結果でした。ソフト・ハード事業(改修や除却の工事を含む提案)で採択された8件のうち、半数の4件がテーマ3です。また、実家じまいの文脈で気になる「相続空き家」(テーマ5)は、応募が7件、採択が2件でした。

評価委員会の講評:どんな提案が評価されたか

国土交通省は、評価委員会による評価の概要も公表しています。テーマごとに「高い評価を得た提案」と「評価が低かった提案」の傾向が記載されているため、要点を整理します。

テーマ1:官民連携による相談対応の充実

  • 高く評価:区分所有長屋の管理不全な空き室等を予防する取組モデル、空き家予備軍や地域外に住む所有者の行動を促す「プッシュ型アプローチ」。産学官民連携の空き家マッチングプラットフォームで歴史・文化を活かしたまちづくりを進める提案(実現性の高さなど)
  • 評価が低かった:提案内容を全国的な実装につなげる道筋が不透明なもの、過年度事業の成果から特筆した発展が見られないもの

テーマ2:新たなビジネスモデルの構築

  • 高く評価:空き家を改修し、平時は二地域居住先・民泊、災害時は緊急避難先として使う「一棟三役」モデルの実証。売買が困難な空き家をまず賃貸で流通させ、その後の売買につなげる手法。ガス閉栓の依頼を受けるタイミングで所有者に接触する都市ガス会社のモデル(横展開の可能性の高さ)
  • 評価が低かった:提案内容が広範で実現可能性に乏しいもの、費用対効果が低いもの、先行事例が多く新規性が低いもの

テーマ3:新たなライフスタイルや居住ニーズへの対応

  • 高く評価:能登半島地震の被災地で関係人口の創出や二地域居住を促す活用モデル、廃銭湯を再生して低家賃型住居をつくり若者の定住を促す提案(地域特性を踏まえた点)。鉄道会社や不動産事業者等が連携して質を担保した住宅ストックの循環利用を促すモデル、解体後の古材を主要材料とする循環型リノベーション
  • 評価が低かった:有効性や実現性は高いが従来の内容にとどまり新規性に欠けるもの、取組や実施体制の具体性に欠けるもの

テーマ4:AI・デジタルなどの新技術の活用

  • 高く評価:車両・歩行者搭載の360度カメラとAIで建物単位の外観画像を集めて空き家を判定する基盤づくり(自治体担当者の実務負担を直接軽減する点)。AI・GIS・地域データを使った空き家活用の意思決定支援プラットフォーム。「マイホーム借上げ制度」利用者向けのカウンセリングをAIで高度化・効率化する提案(全国的なネットワーク基盤を活用できる点)
  • 評価が低かった:AIを使っていても、必要なデータの入力や所有者へのアウトリーチなど、空き家対策の実務ニーズにマッチしていないもの

テーマ5:相続空き家の急増を見据えた既成住宅地の再編等

  • 高く評価:行政・地域住民・大学・民間事業者が連携して大規模団地の空き家所有者にアプローチし、エリア全体の将来像と個別物件の事業提案の両方から利活用をプレゼンするスキーム(所有者の気づき・意思決定・行動を後押しする点)。地方公共団体が地域おこし協力隊、自治会、NPO法人、大学等と連携し、「空き家の掘りおこし」から「既成住宅地再編プラットフォームの構築」までを一体で試行する提案
  • 評価が低かった:実現可能性や波及性が低いもの、新規性に欠け創意工夫がみられなかったもの

5テーマを通じて、「全国に広げられるか(波及性・横展開)」「実務のニーズに合っているか」「新規性があるか」が繰り返し評価の観点として挙げられています。

採択された取り組みの例

国土交通省は、採択された36件すべての事業名・事業地域・事業概要を「採択事業一覧」として公表しています。その中から、実家じまいを考える方が関心を持ちやすい取り組みを、地域・テーマ別に抜粋します。なお、以下は提案者が示した事業概要(計画)であり、事業の成果が確定したものではありません。

テーマ事業地域取り組みの概要(事業概要の記載から)
1大阪市・堺市・大阪府空き家になる前の段階に着目し、区分所有長屋の管理不全な空室等への対応手法を整理。令和8年4月施行の所有者不明区分所有建物管理制度の活用も検証する
1奈良県川西町町外に住む所有者に、固定資産税データを活用して「実家ポテンシャル診断キット」(20分岐のチャートで不動産的価値を4段階で可視化)を郵送。帰省時期に合わせたSNS広告や公式LINEも整備する
1兵庫県神戸市(塩屋町)登記情報から所有者を調べ、空き家を活用している移住者のインタビュー集と、空き家を求める人のニーズ集を冊子にして送付する
2岡山県井原市空き家1棟を改修し、平時は二地域居住先・民泊、災害時は被災者・オーナーの緊急避難先として使う「一棟三役」モデルを実証する
2埼玉県日高市都市ガス会社が、ガス閉栓の依頼を受けるタイミングで空き家になる可能性のある住宅の所有者と接触し、管理や流通につなげるビジネスモデルを検討する
2東京都中野区・調布市、千葉県松戸市石綿等の「隠れリスク」や解体費の概算、追加費用が生じ得る条件を整理し、売却・活用・除却を比較できる資料を提示する(オンライン相談と現地確認を組み合わせる)
3石川県能登町地震被災地で、所有者自身も利用できる一棟貸し型の「集落民泊」と、空き家の相談窓口を整える
3愛媛県西条市空家等管理活用支援法人として相談窓口を運営。物件情報・補助金情報・専門家窓口をまとめたデジタルプラットフォーム「SAIJO空き家まどぐち」を整備する
3福井県勝山市解体現場の古材を主な材料として再利用する「循環型リノベーション」を実施し、改修後の建物を地域の弁当店として活用する
4神奈川県相模原市水道閉栓データ・衛星データ・AIで空き家候補を抽出し、自治体の確認を受けた実施主体が所有者に利活用案内を送る
4全国(Web経由)住みかえ後の持ち家や相続した住宅を借り上げる「マイホーム借上げ制度」の利用者・相談員向けに、AIカウンセリングを構築する
5岐阜県関市1960年代に形成された分譲住宅地で、地域おこし協力隊が「対話型」に空き家の掘りおこしを行い、終活・相続支援も実施する
5群馬県前橋市(広瀬町)団地周辺の空き家所有者に、学生・若年層を呼び込む利活用提案を行う「逆プレゼン会」を検証する

提案の概要には、地域の現状を示す数字も記されています。いずれも提案者が事業概要に記載した数値であり、国が検証した統計ではありませんが、参考として紹介します。

  • 愛媛県西条市の提案:令和7年9月からの7か月で、相談対応446件、空き家バンク登録相談378件、現地調査・提案書作成38件。相談から登録への転換率は約12%にとどまると記載されています。
  • 神奈川県相模原市の提案:令和6年度の実証で、津久井地区の水道閉栓住宅1,200軒を解析して空き家候補を579軒に絞り込み、市が持つデータとの比較で67%の一致を確認したと記載されています。
  • 福井県勝山市の提案:2045年に空き家が約2,400件まで増加すると予測されると記載されています。
  • 長野県塩尻市奈良井の提案:重要伝統的建造物群保存地区内の空き家が69軒で、うち32軒が伝統的建造物だと記載されています。

この事業は、個人が直接使える補助金ではない

ここが間違えやすいので注意!

一般の空き家所有者が、自宅の解体・改修費を受け取るために個人で申請する、一般向けの補助制度ではありません。令和8年度の資料上の補助事業者は「NPO、民間事業者、地方公共団体 等」で、支援の対象はNPOや民間事業者等が行う「モデル的な取り組み」そのものです。個人が実家の解体・改修費用について補助を受けたい場合は、お住まいの市区町村が実施する個別の補助制度が対象になります。

ここから先は、空き家対策モデル事業とは別の制度の話です。国土交通省の令和8年度の概要資料では、国の「空き家対策総合支援事業」(事業期間:令和8年度〜令和12年度)のうち市区町村向けの支援として、空き家の所有者が実施する場合の補助率が、除却は国2/5・地方公共団体2/5・所有者1/5、活用は国1/3・地方公共団体1/3・所有者1/3と示されています(市区町村が実施する場合は、除却が国2/5・市区町村3/5、活用が国1/2・市区町村1/2)。令和5年6月の同省資料には、所有者等が実施する場合について「市町村による補助制度の整備が必要」という注記がありました。つまり、個人向けの解体補助は、国が自治体を支援する仕組みを通じて、各市区町村が補助制度を整えている場合に受けられる形になっています。実際に制度があるかどうか、いつ受け付けているかは市区町村ごとに異なるため、お住まいの市区町村にご確認ください。仕組みは空き家の解体・改修補助金は誰のお金で成り立っているのか?、個人向け補助金の内容は解体・改修の補助金ガイドで整理しています。

実家じまいとの関わり

この事業自体は個人が直接利用できるものではありませんが、採択された取り組みや講評には、実家じまいと関わりのある傾向が見られます。

  • 所有者に働きかける取り組みが目立つ:講評では「プッシュ型アプローチ」「所有者の気づき・意思決定・行動を後押しする」点が高く評価され、所有者へのアウトリーチを欠く提案は評価が低かったと記載されています。
  • 遠方に住む所有者を想定した取り組みがある:固定資産税データや登記情報、水道閉栓データなどをもとに、町外に住む所有者へ案内を送る提案が複数あります。こうした取り組みが各地で実施される場合、所有者あてに自治体や事業者から案内が届くことがあります。
  • 「空き家になる前」への注目:終活・相続支援や、空き家予備軍へのアプローチなど、空き家になる前の段階に着目した提案が採択されています。

このニュースを自分事として読むポイント

採択された36事業は、あくまで「モデル的な取り組み」で、全国ですぐ使えるサービスが始まるという意味ではありません。そのうえで、実家の空き家に関わる方が確認できる点を整理すると、次のようになります。

  • 実家の所在地が、採択事業の対象地域に入っているか:別添1「採択事業一覧」の「事業地域」欄に、都道府県名や市区町村名が記載されています。
  • 相談会・セミナー・モニター調査などの募集があるか:提案の概要には、空き家セミナーや相談会の開催、所有者へのアンケート・ヒアリング、モニター調査などを予定するものがあります。参加者の募集の有無は、各事業者や市区町村の案内で確認することになります。
  • 成果がいつ・どのような形で公開されるか:国は成果の全国展開を図るとしており、マニュアルやガイドライン等の公開を予定する提案が複数あります。公開時期は事業者ごとに異なります。
  • テーマ5(相続空き家)の意味:相続をきっかけに増える空き家について、1戸ごとの処分だけでなく、住宅地全体をどう更新・再編するかを試行するテーマが、令和8年度に独立して設けられました。評価委員会は、エリア全体の将来像と個別物件の事業提案を組み合わせる取り組みなどを高く評価しています。

背景の数字として、国土交通省の令和元年空き家所有者実態調査(令和5年6月の同省資料に掲載)では、空き家の取得経緯は相続が約55%、所有者の居住地は空き家から車・電車等で1時間を超える遠隔地が約3割とされています。また、所有者の居住地が遠くなるほど管理頻度が低くなり、車・電車等で3時間超(日帰りが不可能)の所有者では、管理頻度が「年に1〜数回」という回答が53%でした。なお、この調査は令和元年のもので、やや古いデータです。

実際に自分の実家をどうするかについては、現時点で利用できる選択肢の整理が出発点になります。売る・貸す・解体・当面保有のそれぞれの特徴は空き家、売る・貸す・解体で迷っている方へ、空き家バンクは空き家バンクの使い方ガイドと空き家バンクの全国運営状況、相続前の対応状況は「相続前に何もしていない」世帯が8割弱で解説しています。全体像は実家じまいとは?にまとめています。

よくある質問

Q. 自分の実家をこの事業に応募して活用してもらうことはできますか?

この事業はNPOや民間事業者等を対象とした支援で、個人の空き家所有者が直接応募する制度ではありません。地域のNPOや空き家活用に取り組む事業者が、こうした制度を使って活動している場合もありますが、個別の相談については各事業者・団体、または市区町村の空き家相談窓口にお問い合わせください。

Q. 空き家対策モデル事業は来年度以降もありますか?

国土交通省の「空家等対策の推進に関する特別措置法関連情報」のページには、空き家対策モデル事業が「令和5年度〜令和8年度」の事業として掲載されています。一方、市区町村向けも含む「空き家対策総合支援事業」全体の事業期間は、令和8年度の概要資料で「令和8年度〜令和12年度」とされています。令和9年度以降にモデル事業が実施されるかどうか、どのような内容になるかは、本記事で確認できた資料には記載がありません。最新の募集状況は国土交通省の公式サイトでご確認ください。

Q. 採択された事業の詳細はどこで見られますか?

国土交通省の報道発表ページに、別添1「採択事業一覧」(団体名・事業地域・事業名・事業概要・取組内容)が掲載されています。本記事の出典欄にリンクがあります。

Q. 「相続空き家」テーマの採択件数が少ないのはなぜですか?

公表資料には、テーマごとの採択件数の差が生じた理由の説明は含まれていません。応募件数が7件と他のテーマより少なかったことは影響している可能性がありますが、断定はできません。評価の概要には、実現可能性・波及性が低いものや、新規性に欠けるものは評価が低かったと記載されています。

Q. 採択された事業の成果は公開されますか?

事業の目的は「成果の全国展開を図る」ことと示されています。提案の概要には、成果をマニュアルやガイドライン等にまとめて公開する計画を記したものが複数あります(例:岐阜県関市の「空き家掘りおこし・住宅地再編実践マニュアル」)。実際にいつ・どのような形で公開されるかは、各事業者の取り組みによります。

まとめ

令和8年度の空き家対策モデル事業は、117件の応募に対し36件(約30.8%)が採択され、テーマ別では「新たなライフスタイルや居住ニーズに対応した空き家の活用等」が採択件数・採択率(40.0%)とも最も高い結果でした。評価委員会の講評では、全国に広げられるか、実務のニーズに合うか、新規性があるかが繰り返し観点に挙げられ、所有者への働きかけを工夫した提案が目立ちます。この事業自体は個人が直接利用できる補助金ではありませんが、採択された取り組みが各地で進めば、遠方に住む所有者あての案内や、空き家になる前の相談など、実家じまいに関わる場面にも影響する可能性があります。


出典

  1. 国土交通省「空き家対策のモデル的な取組を行う事業を決定!~令和8年度「空き家対策モデル事業」の採択対象を決定しました~」(令和8年7月8日)https://www.mlit.go.jp/report/press/house03_hh_000275.html(2026-10-03確認)
  2. 国土交通省「令和8年度空き家対策モデル事業(別添1)採択事業一覧」https://www.mlit.go.jp/report/press/content/002010992.pdf(2026-10-03確認)
  3. 国土交通省「令和8年度空き家対策モデル事業の応募状況及び評価委員会による評価の概要(別添2)」https://www.mlit.go.jp/report/press/content/002010792.pdf(2026-10-03確認)
  4. 国土交通省「空き家対策モデル事業(別添3)」https://www.mlit.go.jp/report/press/content/002010793.pdf(2026-10-03確認)
  5. 国土交通省「空家等対策の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律(令和5年法律第50号)について 第2部 補助制度・税制等」(令和5年6月14日公布)https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/content/001621264.pdf(2026-10-03確認)
  6. 国土交通省「空家等対策の推進に関する特別措置法の一部を改正する法律(令和5年法律第50号)について 第1部 空き家対策を巡る現状・改正法の解説」(令和5年6月14日公布)https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/content/001621265.pdf(2026-10-03確認)
  7. 国土交通省「空き家対策総合支援事業」令和8年度概要資料https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/content/002019827.pdf、同「空家等対策の推進に関する特別措置法関連情報」https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk3_000035.html(2026-10-03確認)
記事URLをコピーしました