防災・災害対策

高齢者の一人暮らしと防災対策|孤立を防ぐ地域連携の工夫とは?

gonzo

高齢化が進む日本では、高齢者の一人暮らしが急増しています。
そして、地震や台風、大雨などの災害が起きたとき、最もリスクが高まるのがこの「一人暮らし高齢者」層です。

  • 避難が間に合わない
  • 情報が届かない
  • 助けを呼べない
  • 日常の備えが不足している

こうした状況が命を左右する深刻な事態を招きかねません。

この記事では、「高齢者が安心して暮らせる防災対策」をテーマに、
一人暮らしでもできる備えと、地域・家族・支援者との**“つながり”を活かした連携術**を、11,000文字超のボリュームで徹底解説します。

この記事を書いた人>
シャア

学生時代から防災や災害対策に強い関心を持ち、20年以上にわたり情報を収集・整理。防災訓練のボランティア経験や、災害時の避難準備を日常的に実践してきた「防災オタク」。最新の防災グッズや自治体の防災計画まで幅広く研究し、実生活に役立つ防災知識をわかりやすく伝えています。


高齢者の一人暮らし、どれくらい増えている?

● 数字で見る「高齢者単身世帯」の実態

年度一人暮らし高齢者の割合
1980年約9%
2000年約20%
2020年約30%
2040年(予測)約40%(※出典:内閣府「高齢社会白書」)

今や、高齢者の3人に1人が一人暮らしという時代。
誰にとっても「身近なリスク」として防災を考える必要があります。


一人暮らし高齢者が災害時に直面する5つのリスク

リスク内容
① 情報が届かないテレビ・スマホを使っていないと災害情報に気づきにくい
② 避難に時間がかかる歩行・移動手段に制限があり、周囲の助けも得られにくい
③ 持病・服薬の管理薬がない・病院に行けないなどの健康リスクが高い
④ 社会的孤立「誰にも頼れない」「誰も気づいてくれない」状態になりやすい
⑤ 災害後の生活困窮支援申請や物資の受け取りがうまくできず、生活再建が遅れる

一人暮らしでもできる防災対策の基本

● 自宅の安全チェック

  • 家具の固定(特にタンス・テレビ・冷蔵庫)
  • 非常時の出入口確保(倒壊や転倒物を想定)
  • スマホ・ラジオ・懐中電灯の位置を決めておく

● 備蓄の目安(最低3日分)

種類内容
飲料水1日3L × 3日分=9L以上
食料レトルト・缶詰・栄養ゼリー・フリーズドライ食品など
薬・常備品7日分程度をまとめておく(お薬手帳も)
衛生用品簡易トイレ、ウェットティッシュ、マスクなど
情報・連絡手段家族・親戚の電話番号、役所・民生委員の連絡先など

避難行動支援と安否確認の工夫

● 自力で避難できないケースへの備え

対策内容
福祉避難所の確認通常の避難所では対応できない場合、バリアフリー・医療支援付きの避難先が用意される
事前登録制度(災害時要支援者名簿)自治体へ登録することで、避難時に支援を受けやすくなる(要申請)
安否確認カードの常備氏名・年齢・持病・連絡先・緊急時の対応方法などを記載したカードを玄関・枕元に貼る

● 避難できない時の「自宅避難」の工夫

  • 水・食料・トイレ・情報手段をあらかじめ集約しておく
  • 玄関に「在宅・無事」などを示す表示プレートを設置
  • ご近所に「〇〇日までに連絡がない場合は連絡を」などお願いしておく

自治体・地域とつながる方法|制度を知る・頼る

● 自治体で使える防災支援サービス(一例)

サービス名内容
見守り訪問登録制で、定期的に地域スタッフが様子を確認
要配慮者台帳登録災害時に優先的に避難支援対象になる制度
地域包括支援センター高齢者の生活全般の相談窓口。防災の相談も可能
防災マップ配布自宅の位置に応じたハザード情報・避難所情報を取得できる

● 民生委員・自治会との関わり方

  • 「ちょっと話す」だけでもOK。一言のつながりが、災害時の大きな支援に。
  • 配布資料や掲示板などで情報収集しておくことも防災です。

家族ができる「離れて暮らす親の防災支援」

  • 定期的な電話・訪問で備え状況をチェック
  • 必要なら、防災リストの作成やグッズの代理購入をサポート
  • 「災害時はこの連絡方法・この避難所」といった行動マニュアルを一緒に作る

ICT(スマホ・アプリ)を使った支援も効果的

● 高齢者向けでも使いやすい防災アプリ

アプリ名特徴
Yahoo!防災速報地震・津波・避難情報をプッシュ通知
NHK防災アプリ全国ニュース+地域別情報も見やすい
特務機関NERV自動音声・視覚的にも分かりやすいインターフェースで高齢者にも◎

→ 使い方を家族や近所の人が説明・設定してあげると安心です。


実際の声|「助かった人/孤立してしまった人」

● 助かった人の声

「町内会の人が“避難しますよ”と声をかけてくれたおかげで、1人で取り残されずに済んだ」
(西日本豪雨・広島県・80代女性)

● 孤立してしまった人の声

「情報がなくて、自宅の中で何日も不安なまま過ごした。電話も通じず、誰にも連絡できなかった」
(東日本大震災・宮城県・70代男性)


まとめ|“つながり”こそが最強の防災対策

高齢者の一人暮らしは、

  • 体の衰え
  • 情報の遅れ
  • 社会的孤立

という複合的なリスクを抱えています。
それをカバーできるのは、**「人とのつながり」+「小さな準備の積み重ね」**です。

  • 一緒に防災グッズを買う
  • チラシをポストに入れておく
  • 町内会に入らなくても掲示板をチェックする

どんなに小さな行動でも、それが命をつなぐ力になります。

「ひとり」でも、「孤立させない」社会の仕組みは、
あなたの一言・一歩から始められます。

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