マスクの正しい使い方と保管方法|衛生的に使い回すためのポイント
感染症対策、花粉症、乾燥予防、エチケット——。
もはや日常生活に欠かせない存在となった「マスク」。
しかし一方で、「何回まで使っていいの?」「外したマスク、どうやって保管すればいい?」といったマスクの取り扱いに関する疑問を抱く人も少なくありません。
本記事では、正しいマスクの使い方、保管方法、そして衛生的に使い回すためのポイントを、医学的根拠と共に徹底解説します。

<この記事を書いた人>
モルモル
サプリメントや健康食品の企画・開発に15年以上携わってきた健康スペシャリスト。最新の栄養学やヘルスケア情報に精通し、科学的根拠に基づいた正確な知識をわかりやすく紹介している。流行や噂に流されず、エビデンス重視のアプローチがモルモル流。誰でも無理なく続けられる健康習慣やセルフケア法を提案している。
マスクの種類と特徴を正しく理解しよう
まずは、よく使われているマスクの種類を確認しましょう。
| マスクの種類 | 主な特徴 | フィルター性能 | 繰り返し使用 |
|---|---|---|---|
| 不織布マスク | 一般的な使い捨てタイプ。三層構造で高性能。 | ◎(ウイルス・花粉) | ✕ |
| 布マスク | 洗って使える。デザイン性◎ | △(素材により異なる) | ◯ |
| ウレタンマスク | 軽く通気性がよい。色や形状が豊富 | △(飛沫飛散防止のみ) | ◯ |
| N95マスク | 医療従事者向け。高性能フィルター | ◎(微粒子まで) | ✕(一時的再使用は可) |
ワンポイント
不織布マスクはウイルスや花粉対策に最も適していますが、使い回しに注意が必要です。
布・ウレタンは快適性に優れますが、フィルター性能は劣る傾向があります。
マスクを衛生的に使うための基本ルール
① つける前は必ず「手洗い」or「アルコール消毒」
マスクの外側はウイルスや汚れが付着しやすいため、清潔な手で触れることが大前提です。
② 鼻と顎をしっかり覆い、隙間を作らない
不織布マスクの上下や裏表を間違えると、効果が激減します。
プリーツが下向きになっている側が「外側」です。
③ 外したマスクの内側には触れない
口元に当たる内側を不潔な手で触ると、雑菌の繁殖リスクが高まります。
④ 1日1枚が基本(使い捨ての場合)
不織布マスクは湿気や呼気でフィルター性能が低下するため、原則として使い回しはNG。
やむを得ず使い回す場合は、次章で紹介する正しい保管方法が重要です。
外したマスク、どう保管するのが正解?
① 清潔な「マスクケース」を使用
推奨される保管方法は以下の通りです:
| 保管ケースの種類 | 特徴 | 注意点 |
|---|---|---|
| マスク専用ケース(プラスチック製) | 外出先での一時保管に最適 | ケース内のこまめな除菌が必要 |
| 紙製ケース(抗菌加工) | 軽くて持ち運びやすい | 耐久性はやや劣る |
| チャック付きビニール袋(代用可) | 手軽に用意できる | 湿気がこもりやすいので一時保管のみに |
② 使用中と未使用のマスクは分けて管理
- 使用済みマスクは内側に折りたたみ、外側を触らないようにする
- 使用中・使用後・未使用のマスクは同じケースに入れない
マスクの使い回しはNG?再使用する場合のポイント
① 基本的には「使い捨て」が原則
日本医師会や厚労省のガイドラインでは、不織布マスクは1日ごとの交換が推奨されています【出典①】。
② やむを得ず使い回す場合の工夫
以下のような工夫で、衛生リスクを低減することは可能です:
- マスク内に清潔なガーゼやフィルターを挟んで交換する
- 使用後は風通しの良い場所で陰干しして乾燥させる
- 2〜3日間使用間隔を空けてローテーションする(複数枚を交互に使う)
※ただし、この方法は「一時的なマスク不足時の応急処置」として考えてください。
よくあるNG行動とそのリスク
| NG行動 | なぜダメか? |
|---|---|
| アゴにかける | 表面が衣服や手に触れ、ウイルスが付着する恐れあり |
| 表裏を間違えて再装着 | 効果が発揮されず、感染リスクが高まる |
| 鞄やポケットにそのまま放り込む | 雑菌の繁殖・変形・湿気のこもりの原因 |
| 同じマスクを何日も使う | 雑菌・カビの温床に |
マスク使用による肌トラブルを防ぐには?
マスク長時間着用による「マスク肌荒れ(マスクネ)」も大きな悩みのひとつです。
肌荒れの原因
- 摩擦によるバリア機能の低下
- 湿気と乾燥の繰り返し
- 雑菌の繁殖によるニキビや炎症
対策方法
- 肌にやさしい素材のマスク(シルク・コットン)を選ぶ
- 保湿をしっかりする
- 化粧は薄めにし、マスクの下はノーメイクもOK
- 自宅では「マスクオフタイム」をつくる
季節別のマスク管理ポイント
夏場
- 汗で蒸れやすいため、通気性の良いタイプや冷感素材が◎
- 替えマスクを持ち歩き、こまめに交換する
冬場
- 乾燥対策としては有効だが、使い回しによる細菌繁殖に注意
- 乾燥による肌荒れも起きやすいので保湿重視
マスクにまつわるよくある質問(Q&A)
Q1:マスクは洗えば再利用できますか?
- 不織布マスクは基本的に洗えません(フィルター構造が破壊される)
- 布・ウレタンマスクは中性洗剤でやさしく手洗い→陰干しが基本
Q2:マスクの保管、家ではどうすればいい?
- マスク専用の吊るしラックやケースで通気性のよい場所に保管
- 洗濯後は清潔な場所に収納(タオルと同じ場所は避ける)
Q3:抗菌・抗ウイルス加工のマスクって意味あるの?
- 抗菌加工=雑菌の繁殖を防ぐ
- 抗ウイルス加工=ウイルスを不活化する仕組み(JIS規格も登場)
※とはいえ、過信せず基本の衛生管理が重要です
まとめ|マスクは「正しく使ってこそ」効果を発揮する
| 項目 | ポイント |
|---|---|
| 種類選び | 用途に応じて不織布・布・ウレタンを使い分け |
| 使用方法 | 清潔な手・鼻〜顎まで覆う・1日1枚が原則 |
| 保管方法 | 専用ケース+湿気を防ぐ工夫を |
| 使い回し | 基本NG/やむを得ず使う場合は工夫が必要 |
| 肌荒れ対策 | 保湿+素材選び+マスクオフタイムの活用 |
マスクは、単に「着けるだけ」ではその効果を十分に発揮しません。
日常の小さな工夫こそが、大きな衛生リスクを防ぎます。
今日から、正しい知識と行動であなたと家族の健康を守っていきましょう。
参考文献・出典
- 厚生労働省「新しい生活様式におけるマスクの正しい使い方」
- 日本医師会「感染対策としてのマスクの再使用」
- 東京都健康安全研究センター「布マスクと不織布マスクの性能比較」
- 日本繊維製品品質技術センター「JIS T 9001規格について」
- 日本皮膚科学会「マスク着用による肌トラブルとその対策」