令和8年分路線価が公開されました|全国平均+2.9%、相続税評価への影響は?

毎年7月恒例、国税庁の「路線価」が今年も公開されました。実家の土地の評価に直結する数字なので、今年の傾向を整理しておきます。
国税庁は令和8年分の路線価図等を2026年7月1日11時に公開しました。路線価は相続税・贈与税を計算するときに使う「道路に面した土地の1平方メートルあたりの評価額」で、実家の土地を相続する際の税額に直接関わってきます。今年の結果を整理します。
最終確認日:2026-08-23
令和8年分路線価のポイント
今年の路線価は、全国の標準宅地(約31万地点)の平均で前年比+2.9%となりました。国税庁が現在の算定方法を採用して以降、最大の上昇幅とされています。上昇は5年連続で、都市部を中心に地価の上昇傾向が続いていることが分かります。
出典:国税庁「令和8年分の路線価等について」
都道府県別に見ると、どこが上がっているのか
全国平均では+2.9%でしたが、上昇率には地域差があります。各種報道によれば、都道府県別の上昇率は東京都が+9.4%で全国最高となり、沖縄県+6.6%、大阪府+5.1%が続いたとされています。一方で、47都道府県のうち上昇したのは36都道府県、横ばいが3県、下落したのは8県という内訳も報じられており、地域による濃淡がはっきり出た年だったといえそうです。
都道府県庁所在都市の最高路線価では、上昇44都市・横ばい3都市・下落した都市はゼロとなり、これは35年ぶりの結果と報じられています。全国最高額は41年連続で東京都中央区・銀座5丁目の「鳩居堂前」で、1平方メートルあたり5,336万円(前年比+11.0%)と、初めて5,000万円を超えました。実家が地方にある場合でも、都市部の地価動向は日本全体の不動産市況の目安として参考になります。
ここが間違えやすいので注意!
上記の都道府県別上昇率・都市数の内訳は、国税庁の公表を受けた各種報道機関・税理士法人による集計に基づくものです。当サイトが国税庁の一次資料から直接再集計したものではないため、実家の所在地の正確な路線価・上昇率は、必ず国税庁の路線価図(rosenka.nta.go.jp)でご自身の目で確認してください。
路線価が上がると、相続税にどう影響する?
実家の土地の相続税評価額は、基本的に「路線価×土地の面積(+各種補正)」で計算されます。路線価が上がれば、同じ土地でも相続税評価額が上がり、結果として相続税額が増える方向に働きます。特に都市部に実家がある場合、数年前に想定していたよりも評価額が上がっている可能性があるため、目安だけでも確認しておくと安心です。

正確な路線価は、国税庁の路線価図(rosenka.nta.go.jp)で、都道府県→市区町村→地番の順に選んでいけば誰でも無料で確認できます。ただし実際の土地の評価には、土地の形や道路との接し方による補正計算が必要になるため、正確な金額は税理士にご確認いただくのが確実です。
路線価図の具体的な調べ方
実家の土地の路線価は、次の手順で誰でも無料で確認できます。
- 国税庁「財産評価基準書 路線価図・評価倍率表」(https://www.rosenka.nta.go.jp/)にアクセスする
- 閲覧したい年分(通常は最新年分)を選ぶ
- 都道府県、市区町村の順に地図または一覧から選んでいく
- 表示された路線価図の中から、実家の土地が面している道路を探す
- 道路上に記載された数字(単位:千円/㎡)とアルファベット(借地権割合の記号)を確認する
なお、路線価は一般的に、国土交通省が別途公表する「公示地価」のおおむね8割程度を目安に設定されているといわれています。これはあくまで大まかな傾向であり、地域や個別の土地によって差があるため、正確な評価額は路線価図に記載された数字をもとに計算する必要があります。
実家じまいとの関わり
路線価の上昇は、相続税の負担という意味ではマイナスに感じるかもしれませんが、見方を変えると実家の土地としての資産価値が上がっていることも意味します。売却を検討している場合はプラスに、相続税の心配をしている場合は早めの試算がおすすめです。当サイトの相続税かんたん計算ツールでは、都道府県別の地価データを使って概算できます。基礎控除の仕組みそのものを確認したい場合は用語集もあわせてご覧ください。
よくある質問
Q. 路線価はどこで見られますか?
国税庁の「路線価図・評価倍率表」(https://www.rosenka.nta.go.jp/)で、誰でも無料で閲覧できます。都道府県・市区町村を選んでいくと、地域ごとの路線価図が表示されます。
Q. 路線価がない地域の土地はどう評価しますか?
路線価が定められていない地域(主に郊外・農村部)では、「倍率方式」という方法で、固定資産税評価額に一定の倍率をかけて評価します。倍率は路線価図と同じサイトの「評価倍率表」で確認できます。
Q. 路線価が上がったら、固定資産税も上がりますか?
路線価と固定資産税評価額は、算定の基準・タイミングが異なる別の制度です。固定資産税評価額は市区町村が別途算定するもので、原則として3年に一度(評価替え)見直されます。路線価が上がったからといって、その年のうちに固定資産税額が連動して変わるわけではありません。正確な影響は市区町村の固定資産税担当窓口にご確認ください。
まとめ
路線価は毎年7月に更新される、相続税評価の基準となる大切な数字です。実家の相続を控えている場合、最新の路線価を一度確認しておくと、今後の見通しが立てやすくなります。
出典
- 国税庁「令和8年分の路線価図等の公開予定日について」https://www.nta.go.jp/information/release/pdf/0026004-020.pdf
- 国税庁 財産評価基準書 路線価図https://www.rosenka.nta.go.jp/
- 国税庁「令和8年分の路線価等について」https://www.nta.go.jp/information/release/kokuzeicho/2026/rosenka/index.htm
- 都道府県別の上昇率・都市数の内訳は、国税庁の発表を受けた各種報道機関・税理士法人による集計を参考に当サイトで整理