隣家の落雪で車が破損!誰にどう連絡する?損害賠償・証拠写真・交渉の進め方まで
「えっ、うちの車に落雪⁉」そのとき冷静に対応できるかがカギ
北海道や東北、北陸など雪の多い地域では、冬になると「隣の家の屋根から落ちた雪で車が壊れた」「塀が曲がった」といったトラブルが頻発します。
しかし、こうした**“落雪による損害”**は意外とグレーゾーン。
泣き寝入りになってしまったり、トラブルがご近所トラブルへと発展したりと、感情的になりやすい問題でもあります。
この記事では、以下のような疑問に答えながら、正しい対処法・損害賠償の交渉手順・写真の撮り方・注意点まで網羅して解説します。
- 隣の家の落雪で車が壊れた!これは誰の責任?
- どういう条件なら損害賠償してもらえる?
- まず何をすればいい?連絡先や通報は?
トラブルを冷静に解決するための「雪害時の対応マニュアル」として、ぜひ参考にしてください。

<この記事を書いた人>
ルルカ
家事や暮らしの整理整頓が趣味で、長年にわたり掃除・収納・洗濯の効率化を研究。身の回りのトラブルや人間関係の悩みも、友人からよく相談されるタイプで、生活の中の「ちょっと困った」を解決するアイデアを常に探しています。実体験に基づいた、すぐに使える暮らしのヒントを発信しています。
ケース1:隣家の屋根から落雪→自宅の車が破損した
● よくある実例
- 車のボンネットに雪と氷が直撃し、へこみ+塗装剥がれ
- 玄関前の植木に雪が落ちて折れた
- 駐車場のフェンスがゆがんだ
いずれも、「うちに過失はないのに被害を受けた」という立場になります。
では、相手側に損害賠償を求めることはできるのでしょうか?
隣家に損害賠償は請求できる?法律上の責任はどうなる?
● 原則:通常の落雪では「不可」、だが落雪対策を怠っていた場合は「可」
民法第709条(不法行為責任)では、次のように定められています。
【民法第709条】
故意または過失によって他人に損害を与えた者は、その損害を賠償する責任を負う。
このため、以下のような場合は損害賠償が認められる可能性が高いです。
● 賠償請求が成立する可能性のある例
- 大量の雪が屋根に溜まっていたのに、放置していた
- 屋根の落雪が直接車に当たる構造と知りながら、何も対策していなかった
- 過去にも落雪で被害が出ていたが、再発防止策を講じていなかった
※逆に、「予測不可能なレベルの大雪で、隣家も被害を受けている」ようなケースでは、賠償は難しい場合があります。
ステップ1:まずは現場をスマホで記録!証拠写真の撮り方
● 写真に撮るべきポイント
| 撮影対象 | 理由 |
|---|---|
| 車の破損箇所のアップ | 修理見積もり時に使用 |
| 落雪の形跡(雪の塊、氷) | 原因証明に必要 |
| 隣家の屋根の形状 | 落下元の特定に重要 |
| 周辺の積雪状況(時間帯) | 気象条件の記録にも |
| 時間入りで撮影 | 証拠能力が高まる |
📷 動画や連写モードも有効!
あとから相手が「うちじゃない」と言ってきた際の反証になります。
ステップ2:隣人にどう伝える?角が立たない伝え方
● 伝える前に確認すべきこと
- 相手が不在である場合:メモを残す or 翌日以降に訪問
- 感情的にならず、「まず事実だけを伝える」スタンスが大切
● 伝え方の例文(対面/インターホン)
「こんにちは。実は昨日の夕方頃、そちらのお宅の屋根から落ちてきた雪が、うちの車にぶつかって破損してしまいました。念のため写真なども撮ってあるのですが、一度ご確認いただけますでしょうか?」
※「責任を取れ!」ではなく「まず見ていただきたい」という姿勢がベストです。
ステップ3:保険会社に連絡する(車両保険 or 個人賠償責任)
● 車側の保険でカバーできるか?
- **車両保険(一般型)**に入っていれば、落雪による破損はカバーされることが多い
- エコノミー型・車対車限定型だと、自然災害は対象外の場合あり
● 相手側が加入している場合は?
- 個人賠償責任保険(火災保険や自動車保険に付帯)
- 加害者が「過失を認めた場合」、保険適用可能なケースもある
📝 保険会社同士の交渉になることが多いため、写真と状況説明がカギになります。
ステップ4:自治体の「雪下ろし義務」に関する条例をチェック
地域によっては、落雪や雪庇(せっぴ)などに対して雪下ろし義務・注意喚起義務を課している自治体もあります。
● 例:札幌市の除雪管理条例
「隣接地に被害を及ぼす恐れがある場合、雪庇等の除去に努めること」
(札幌市建築物等雪害防止条例より)
⇒ 行政が定める“注意義務”を怠っていた証拠になり、交渉時に有利になります。
ステップ5:相手が認めない・保険に入っていない場合の対応
● 内容証明郵便で損害賠償請求をする
- 修理費の見積書(自動車整備工場等)
- 落雪の証拠写真
- 自分の保険会社とのやり取り記録
をもとに、内容証明を送付。
※弁護士への相談も視野に入れましょう。
● 少額訴訟制度の活用(60万円まで)
- 地方裁判所に簡単な手続きで申し立て可
- 費用も安く、1回の審理で結審することも
トラブル事例と判例:実際に損害賠償が認められたケース
| 地域 | 内容 | 判決 or 結果 |
|---|---|---|
| 青森県 | 隣家の落雪で車がへこんだ | 過失ありとして賠償命令 |
| 新潟県 | 屋根雪がフェンス破損 | 火災保険で対応、示談成立 |
| 北海道 | 落雪事故を放置していた | 近隣複数人に被害→損害額全額賠償 |
雪国で知っておくべき!落雪事故の予防策
● 加害者側ができる対策
- 雪止め(スノーストッパー)の設置
- 雪庇(せっぴ)除去
- 定期的な雪下ろし
- 車道側に雪が落ちないよう配置変更
● 被害者側ができる対策
- 落雪の恐れがある位置に駐車しない
- ドライブレコーダーの後方設置
- 定期的に屋根を確認・撮影しておく
まとめ:落雪被害は泣き寝入りしない!冷静に「記録・報告・交渉」が基本
屋根からの落雪による被害は、一見「不可抗力」に思えるかもしれませんが、相手が雪害対策を怠っていた場合は責任を問うことができます。
✅ まずは証拠写真をしっかり撮る
✅ 感情的にならず事実を丁寧に伝える
✅ 保険会社や自治体にも連絡を
✅ 認めない相手には内容証明などで対応
隣人関係を悪化させず、しかし泣き寝入りもしない。
冷静かつ丁寧な初動が、最良の結果を導きます。