遺言・親の財産管理

令和7年の遺言公正証書は12万3,891件|手数料・作成の流れと、令和7年10月のデジタル化を整理

令和7年の遺言公正証書は12万3,891件|手数料・作成の流れと、令和7年10月のデジタル化を整理
gonzo
ごんぞう
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日本公証人連合会が、令和7年1年間に全国の公証役場で作成された「遺言公正証書」の件数を公表しました。約12万4千件と、前年からは減ったものの、10年前と比べると大きく増えた水準です。あわせて、令和7年10月からは公正証書の作成手続そのものがデジタル化されました。今日は、その数字と制度の変更点を、費用や手続きの流れとともに詳しく整理します。

日本公証人連合会は令和8年3月23日、「令和7年の遺言公正証書作成件数について」を公表しました。それによると、令和7年(1月〜12月)に全国の公証役場で作成された遺言公正証書は123,891件で、過去最多だった前年(令和6年の128,378件)からは4,487件の減少となりました。ただ、10年前の平成28年(105,350件)と比べると約17.6%多く、令和2年(97,700件)と比べると約26.8%の増加です。「遺言を公正証書で残す」という選択は、この10年間でおおむね広がってきたと言えそうです。

実家じまいの現場で、遺言の有無は、その後の手続きの重さを大きく左右します。遺言があれば、遺産分割協議を経ずに実家の名義変更を進められる場合がある一方、遺言がなければ、相続人全員で話し合って分け方を決める必要があります。この記事では、公正証書遺言の件数の推移、費用、作成の流れ、検認との関係、そして令和7年10月に始まったデジタル化の概要を、日本公証人連合会・法務省・裁判所などの公表資料をもとに整理します。

作成日:2026-09-21
更新日:2026-09-21

令和7年の遺言公正証書は12万3,891件

日本公証人連合会が公表した「令和7年の遺言公正証書作成件数」は、令和7年1月から12月までの1年間に、全国の公証役場で作成された遺言公正証書の件数をまとめたものです。件数は123,891件で、令和6年の128,378件から4,487件(約3.5%)減少しました。ただし、令和6年の128,378件は、この10年間で最も多い件数であり、令和7年も、それに次ぐ高い水準です。

この数字は、公証役場で作成された遺言公正証書に限った件数です。自筆証書遺言(自分で書く遺言)や、法務局に保管される自筆証書遺言は含まれないため、日本全体の遺言作成の総数を表すものではありません。それでも、年間12万件を超える遺言が、公証人の関与のもとで作成されているという事実は、遺言が身近な選択肢になっていることを示していると考えられます。

出典:日本公証人連合会「令和7年の遺言公正証書作成件数について」(2026年3月23日公表)(https://www.koshonin.gr.jp/news/nikkoren/yuigon2025.html)

家・家財・遺言書について思い悩む高齢の夫婦のイラスト

この10年の推移を見る

日本公証人連合会のページに掲載されている、平成28年から令和7年までの10年間の遺言公正証書作成件数は、次のとおりです。

暦年遺言公正証書の作成件数
平成28年105,350件
平成29年110,191件
平成30年110,471件
令和元年113,137件
令和2年97,700件
令和3年106,028件
令和4年111,977件
令和5年118,981件
令和6年128,378件
令和7年123,891件
遺言公正証書の作成件数(暦年) H28 105,350 H29 110,191 H30 110,471 R1 113,137 R2 97,700 R3 106,028 R4 111,977 R5 118,981 R6 128,378 R7 123,891 オレンジ=10年間で最多(令和6年) グレー=最少(令和2年)/緑=令和7年 棒の長さは件数に比例(0件から)

図:遺言公正証書の作成件数の推移(日本公証人連合会の公表値をもとに作成)

この推移をたどると、いくつかの特徴が見えてきます。

  • 平成28年から令和元年までは、10万5千件から11万3千件へと、緩やかに増加していた
  • 令和2年は97,700件と、10年間で最も少なくなった(新型コロナウイルス感染症の流行の時期と重なる)
  • 令和3年以降は毎年増加し、令和6年に128,378件と、10年間で最多になった
  • 令和7年は前年から4,487件減ったが、令和2年と比べると約26.8%多い水準にある

ここで示した増減率は、連合会の公表値から当サイトで計算したものです。令和2年の減少が感染症の影響によるものかどうかは、連合会のページから断定できるわけではありません。件数の増減の要因についても、公表資料では言及されていないため、「なぜ増えたのか」「なぜ減ったのか」は、この数字だけでは分からない点に注意が必要です。それでも、年間10万件を超える規模が、この10年間続いているという事実は、確かなものです。

公正証書遺言とはどんな遺言か

遺言には、大きく分けて、自分で全文を書く「自筆証書遺言」、公証人に作成してもらう「公正証書遺言」、内容を秘密にしたまま公証人に存在だけを証明してもらう「秘密証書遺言」の3種類があります(普通方式の場合)。このうち、公正証書遺言は、公証人が遺言者から内容を聞き取り、公正証書として作成する遺言です。

項目公正証書遺言自筆証書遺言(法務局に保管しない場合)自筆証書遺言(法務局の保管制度を利用)
作成する人公証人(遺言者が口述)遺言者本人が全文を自書遺言者本人が自書し、法務局に保管を申請
証人2名が必要不要不要
家庭裁判所の検認不要必要不要
費用公証人手数料がかかる(財産額に応じる)原則かからない保管の手数料がかかる
形式不備・紛失のリスク公証人が関与するため低い形式不備や紛失・改ざんのおそれがある形式は外形的に確認され、紛失のおそれは低い

自筆証書遺言の法務局での保管制度については、自筆証書遺言書保管制度とは?累計10万件超にで、件数やメリットを整理しています。公正証書遺言は、費用がかかる分、公証人が関与して作成するため、形式面での不備が生じにくく、原本が公証役場で保管されるという安心感があります。逆に、費用や証人の手配が必要なことは、手続きのハードルとも言えます。どの形式を選ぶかは、財産の内容、家族の状況、費用感などを踏まえて判断することになります。

作成にかかる費用(公証人手数料)

公正証書遺言の作成には、公証人手数料令に基づく手数料がかかります。日本公証人連合会のページ(公正証書遺言の作成手数料)によれば、基本となる手数料は、遺言によって相続させる財産の価額(目的価額)に応じて、次のように定められています(一部を抜粋)。

目的価額手数料
50万円以下3,000円
500万円超〜1,000万円以下20,000円
1,000万円超〜3,000万円以下26,000円
3,000万円超〜5,000万円以下33,000円
5,000万円超〜1億円以下49,000円
1億円超〜3億円以下49,000円に、超過5,000万円ごとに15,000円を加算

これに加えて、遺言者の全体の財産が1億円以下の場合は、「遺言加算」として13,000円が上乗せされます。さらに、次のような費用がかかることがあります。

  • 原本が紙で3枚を超える場合:超える1枚ごとに300円
  • 正本・謄本の交付:書面の場合は1枚300円、電子データで交付する場合は各2,500円
  • 病床などで作成する場合:手数料が50%加算されることがある
  • 公証人が出張して作成する場合:日当(1日2万円、4時間以内は1万円)と交通費

これをもとに、当サイトで簡単な例を計算してみます(あくまで単純な計算例で、実際の手数料は、財産の分け方や相続人の人数などで変わります)。

相続させる財産(全体が1億円以下・1人に全部を相続させる場合)基本手数料遺言加算合計の目安(謄本代等を除く)
2,000万円26,000円13,000円39,000円
5,000万円33,000円13,000円46,000円
8,000万円49,000円13,000円62,000円

ここが間違えやすいので注意!

公正証書遺言の手数料は、「1人ごとに、その人が受け取る財産の価額」を計算して合計する仕組みのため、財産を複数の人に分ける場合は、上の例のように単純には決まりません。また、令和7年10月の公証人手数料令の見直し等により、手数料の内容が改められている可能性もあります。正確な金額は、日本公証人連合会のページや、最寄りの公証役場でご確認ください。なお、公証役場での相談は無料とされています。

作成の流れと必要な準備

日本公証人連合会の「遺言公正証書に関するQ&A」には、作成の一般的な流れが示されています。大まかには、次の5ステップです。

①公証人に相談する 相談は無料。遺言の内容を検討 ②内容のメモと必要書類を提出 戸籍・登記簿・通帳の写し 等 ③公証人が案を作成・修正 内容を確認しながら調整 ④作成日時を決める 証人2名の手配もここまでに ⑤当日:口述・確認・署名 遺言者が内容を口述し、確認して署名 日本公証人連合会「遺言公正証書に関するQ&A」の 記載をもとに当サイトで作成

図:遺言公正証書の作成の一般的な流れ

必要になる書類の例

Q&Aに示されている、主な必要書類は次のとおりです。

  • 遺言者の本人確認資料(3か月以内の印鑑登録証明書、または顔写真付きの身分証明書)
  • 相続人との関係が分かる戸籍謄本
  • 財産を特定できる資料(不動産の登記簿謄本、預貯金の通帳の写し 等)
  • 相続人以外の人に財産を渡す(遺贈する)場合は、その人の住民票

実家の不動産を誰に相続させるかを遺言に書く場合は、登記簿謄本(登記事項証明書)で、土地・建物の所在や地番を正確に確認しておく必要があります。登記簿上の名義が亡くなった祖父母のままになっているなど、相続登記が未了の場合は、先にそちらの整理が必要になることがあります。

証人になれない人

公正証書遺言の作成には、証人2名の立会いが必要です。次の人は証人になれません。

  • 未成年者
  • 推定相続人(将来、相続人になる予定の人)
  • 遺言で財産を受け取る人(受遺者)と、その配偶者・直系血族

つまり、遺言の内容に利害のある家族は、証人になれません。証人の手配が難しい場合は、公証役場で証人を紹介してもらえることがあるとされていますが、その場合の費用や取扱いは公証役場によって異なるため、事前に確認してください。

検認は不要、自筆証書遺言との違い

書類を確認する女性(机の上には印鑑と書類)

相続の手続きを進める側にとって、公正証書遺言の大きな利点の一つが、家庭裁判所での「検認」が不要な点です。裁判所のページによれば、検認とは、相続人に対して遺言の存在とその内容を知らせるとともに、遺言書の形状、加除訂正の状態、日付、署名など、検認の日現在における遺言書の内容を明確にして、遺言書の偽造・変造を防止するための手続きです。

検認は、遺言が有効かどうかを判断する手続きではありません。あくまで、遺言書の現状を確認・記録するためのものです。自筆証書遺言(法務局に保管していないもの)を発見・保管していた人は、相続の開始を知った後、遅滞なく家庭裁判所に検認を請求する必要があります。申立ての費用は、遺言書1通につき収入印紙800円と、連絡用の郵便切手です。申立先は、遺言者の最後の住所地の家庭裁判所です。また、封印のある遺言書は、家庭裁判所で相続人等の立会いのもとで開封する必要があり、勝手に開封しないよう注意が必要です。

これに対して、公正証書遺言は、公証人が関与して作成され、原本が公証役場で保管されているため、検認の手続きは不要です。法務局に保管された自筆証書遺言も、検認は不要とされています。相続が始まった後、実家の名義変更や預貯金の解約などを速やかに進めたい場合には、この違いが実務上の負担の差となって表れます。相続人が複数いて、遺産分割の話し合いがまとまりにくい家庭では、遺言の有無が、その後の手続きの進み方を大きく左右します。実際に、家庭裁判所での遺産分割の件数が増えている状況は、遺産分割事件、家庭裁判所への新受件数は増加傾向で紹介しています。

出典:日本公証人連合会「遺言公正証書に関するQ&A」(https://www.koshonin.gr.jp/notary/ow02)、裁判所「遺言書の検認」(https://www.courts.go.jp/saiban/syurui/syurui_kazi/kazi_06_17/index.html)

令和7年10月から、公正証書の手続きがデジタル化

公正証書の作成手続きは、令和7年(2025年)10月1日から、大きく変わりました。法務省民事局の資料によると、公証人法の一部改正によって、書面・対面を前提としていた公正証書の一連の手続きが、全面的にデジタル化されました。遺言も、公正証書の一種(法律行為その他の私権に関する事実について公証人が作成する証書の例)として、この対象に含まれます。主な変更点は、次の4つの段階に整理されています。

手続きの段階従来の仕組みデジタル化後
①嘱託(申請)公証役場に出頭して行う。印鑑証明書等の書面で本人確認公証役場に出頭せずに嘱託できる。電磁的記録での本人確認も可能
②陳述・内容確認公証人が対面で、陳述の聴取・真意の確認・内容の正確性の確認を行う嘱託人が希望し、公証人が相当と認めるときは、ウェブ会議の利用が可能
③原本の作成・保存書面で作成・保存。署名・押印が必要原則として電子データで作成・保存。電子データへの署名等の規律を整備
④正本・謄抄本の交付書面で交付電子データでの受領も可能(書面での交付も引き続き選択可能)

資料の図解では、たとえば嘱託の段階では、マイナンバーカード等を用いて電子データに電子署名をつけ、インターネット経由で送信することで、対面での手続きをせずに本人確認を完了できる、と説明されています。また、原本の作成の段階では、電子ペンでディスプレイに手書きする「電子サイン」で順に承認していく形(押印は不要)が示されています。ウェブ会議については、通話者の本人確認や通話場所の適切さを公証人がチェックするとされ、ウェブ会議が相当かどうかは、全国で統一的な運用となるよう、通達で基準が定められているとされています。

この改正にあわせて、公証人手数料令も、手数料の適正化を図るための見直し等が行われました(前述の手数料の表は、日本公証人連合会の現在の案内をもとにしています。手数料令は改正されることがあるため、最新の金額は連合会のページで確認してください)。ただし、遺言の作成で、ウェブ会議を利用できるかどうか、どのような場合に対面が求められるかといった具体的な取扱いは、遺言者の状況や公証人の判断によって異なる可能性があります。デジタル化を利用して遺言を作成したい場合は、事前に公証役場に、利用できるかどうか、必要な準備は何かを確認してください。

出典:法務省民事局「公正証書に係る一連の手続のデジタル化について」(令和7年12月)(https://www.moj.go.jp/MINJI/minji03_00064.html)、日本公証人連合会「2025年10月1日から公正証書の作成手続がデジタル化されます!」(https://www.koshonin.gr.jp/news/nikkoren/20250908-2.html)

遺言を検索できる仕組み

公正証書遺言のもう一つの利点は、遺言があるかどうかを、相続人が調べられる点です。日本公証人連合会によれば、平成元年以降に作成された公正証書遺言は、全国の公証役場で検索できる仕組みがあります。相続人による検索は無料とされています。

親が亡くなった後、「遺言を残していたのかどうか分からない」というケースは、実家じまいの現場で珍しくありません。自宅の金庫や書類の中から自筆の遺言書が見つかることもあれば、何も見つからないこともあります。公正証書遺言であれば、こうした検索を通じて、遺言の存在を確認できる可能性があります。ただし、検索に必要な書類(被相続人の死亡の事実が分かる戸籍謄本や、相続人であることを証明する書類など)は、公証役場ごとに案内されているため、事前に確認が必要です。

実家じまいとの関わり

国土交通省の空き家所有者実態調査では、相続で空き家を取得した世帯のうち、相続前に「遺言の作成支援」といった対策を取っていた世帯は、わずか1.8%にとどまっていました(「相続前に何もしていない」世帯が8割弱で紹介しています)。年間12万件を超える遺言公正証書が作成されている一方で、実家の相続という場面を全体で見れば、遺言を残していないケースがまだ多い、という状況がうかがえます。

実家じまいの観点から見ると、遺言には、次のような意味があります。

  • 実家の行き先を指定できる:誰が実家を相続するのか、あるいは売却して代金を分けるのか、といった方針を書いておける
  • 相続人同士の話し合いの負担を減らせる:遺産分割協議が難航する家庭では、遺言が手続きの土台になる場合がある
  • 相続後の手続きを進めやすくできる:公正証書遺言なら検認が不要で、名義変更などの手続きを比較的早く進めやすい

一方で、遺言があっても、法定相続人には「遺留分」(最低限の取り分)が認められる場合があり、遺言の内容次第では、後にトラブルになることもあります。遺言の内容の考え方や、遺言執行者を指定するかどうかは、遺言執行者とは?指定されていない場合はどうなるかもご参照ください。また、相続人が複数いる場合の実家の扱いは相続人が複数いる場合、実家はどうなる?で整理しています。遺言の作成にあたっては、司法書士・弁護士・行政書士などの専門家に相談することをおすすめします。当サイトは特定の業者・専門家へのご紹介や送客は行っておりません。

よくある質問

Q. 令和7年の件数が前年より減ったのは、遺言の利用が減っているということですか?

令和7年は令和6年から4,487件(約3.5%)減りましたが、令和6年が10年間で最も多かった年であり、令和7年もそれに次ぐ水準です。連合会の公表資料では、増減の理由には触れられておらず、1年分の減少だけで「利用が減っている」と判断することはできません。

Q. 公証役場に行く時間がありません。デジタル化で自宅から遺言を作れますか?

令和7年10月から、公証役場に出頭せずに嘱託することや、公証人が相当と認める場合にウェブ会議を利用することが可能になりました。ただし、遺言の作成にあたっての具体的な取扱いは、遺言者の状況や公証人の判断によります。実際に利用できるかどうかは、お近くの公証役場にご確認ください。

Q. 証人は誰に頼めばよいですか?

未成年者、推定相続人、受遺者とその配偶者・直系血族は証人になれません。それ以外の人(信頼できる知人、専門家など)に依頼するのが一般的です。証人の手配が難しい場合は、公証役場に相談する方法もあります。当サイトは特定の専門家のご紹介や送客は行っておりません。

Q. 公正証書遺言を作った後で、内容を変えたくなったらどうすればいいですか?

遺言は、遺言者が生きている間は、いつでも内容を撤回したり、書き直したりすることができるとされています。公正証書遺言を変更する場合は、新たに遺言を作成する(改めて公証役場で手続きをする)のが一般的です。その際、改めて手数料がかかることがあるため、公証役場に確認してください。

Q. 公正証書遺言があれば、相続登記は不要になりますか?

いいえ。遺言があっても、実家の名義を変えるには、法務局での相続登記(遺言による所有権の移転の登記)が別に必要です。相続を知った日から3年以内の登記が義務づけられている点は、遺言がある場合も同じです。詳しくは相続登記の義務化とは?をご覧ください。

Q. 親が認知症になってしまった後でも、遺言は作れますか?

遺言を作成するには、遺言の内容とその結果を理解できる「遺言能力」が必要とされています。判断能力が低下している場合は、作成できるかどうかが問題になることがあります。判断能力の低下に備える別の仕組みとして、成年後見制度があり、成年後見の申立て、年間4.3万件にで統計を整理しています。個別の状況は、医師や専門家にご相談ください。

まとめ

令和7年の遺言公正証書の作成件数は123,891件で、過去最多だった前年(128,378件)から4,487件減ったものの、10年前の平成28年(105,350件)と比べると約17.6%多い水準でした。公正証書遺言は、費用(財産額に応じた手数料と、1億円以下の場合は遺言加算13,000円)と、証人2名の手配が必要である一方、検認が不要で、原本が公証役場に保管され、相続人が遺言の有無を検索できるという特徴があります。

さらに、令和7年10月1日からは、公正証書の手続きが全面的にデジタル化され、公証役場に出頭しない嘱託、ウェブ会議の利用、電子データでの原本作成・交付などが可能になりました。実家の行き先を家族に伝える手段として、遺言をどう位置づけるかは、それぞれの家庭の事情によって異なります。まずは、家族での話し合いや、公証役場・専門家への相談から、検討を始めてみてはいかがでしょうか。


出典

  1. 日本公証人連合会「令和7年の遺言公正証書作成件数について」(2026年3月23日公表)https://www.koshonin.gr.jp/news/nikkoren/yuigon2025.html
  2. 日本公証人連合会「公正証書遺言の作成手数料」https://www.koshonin.gr.jp/notary/ow02/2-q13
  3. 日本公証人連合会「遺言公正証書に関するQ&A」https://www.koshonin.gr.jp/notary/ow02
  4. 法務省民事局「公正証書に係る一連の手続のデジタル化について」(令和7年12月)https://www.moj.go.jp/MINJI/minji03_00064.html
  5. 日本公証人連合会「2025年10月1日から公正証書の作成手続がデジタル化されます!」https://www.koshonin.gr.jp/news/nikkoren/20250908-2.html
  6. 裁判所「遺言書の検認」https://www.courts.go.jp/saiban/syurui/syurui_kazi/kazi_06_17/index.html
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